主債務の時効の援用によって、連帯保証債務の消滅が認められたケース

相談前

ご相談者様は、約30年前に、親族から懇願され、親族(主債務者)の住宅ローンの連帯保証人となりました。
約20年頃前、主債務者が主債務の返済を滞るようになったことがきっかけで、債権者から連帯保証人であるご相談者のもとに支払いを求める書面がたびたび届くようになりました。
その後、当該物件は競売となりましたが、住宅ローンの主債務は残り続け、主債務者とも音信不通となりました。
ご相談者様は、債権者から返済を求められた際に、法的措置を講じる可能性があると示唆されたため、あせってしまい、分割で弁済する合意をし、少額を弁済してしまいました。ただ、住宅ローンの残額が大きかったため、連帯保証人には、返済できる見込みもありませんでした。そのため、ご相談者様は、自己破産をしたいと考え、弊所に相談のために訪れました。

相談後

ご相談者様は、本来であれば、連帯保証債務の時効が完成していたところ、連帯保証債務の一部を弁済していたために、連帯保証債務の時効の援用が認められる可能性は低いと思われました。
そのため、まずは、債権者と交渉をして、元本の一部を返済する内容で示談を申し入れましたが、債権者からは、元本一括返済の内容でなければ示談に応じられないとの回答がありました。

債権者に、音信不通となっている主債務者に対する督促や弁済状況等を確認したところ、主債務についても時効が完成していると思われました。
そこで、連帯保証人の立場から、主債務について時効を援用することで、保証債務の付従性により連帯保証債務も消滅することが見込まれ、また、連帯保証債務の一部を弁済してしまった事情についても、例外はあるものの、原則として、保証人の時効の援用を妨げるものではないとする裁判例があることから、債権者に対して、主債務の時効の援用を主張したところ、無事に認められることとなりました。

住宅ローンの連帯保証債務という大きな経済的負担が無くなったことにより、自己破産をする必要がなくなり、ご相談者様は、現在、平穏な生活を取り戻されております。

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